このブログは、知識ゼロの特許初心者だった私が、OLとしてフルタイムで働きながら弁理士試験に一発合格した経験をもとに書いています!!
秋から弁理士試験の勉強を始めようと思うのですが、予備校の講座って大体4月はじまりで…今から始めて間に合うの?始めるとしたらどんな講座を選べばいい?
夏や秋から勉強を始めるのは乗り遅れた気がして不安になりますよね…そんな不安にお答えします♥
- 夏以降に弁理士試験勉強を始めるときにやってはいけないこと
- 合格目標年の決め方
- 2026年合格目標の場合の予備校講座の選び方
この記事を読むことで、夏や秋から弁理士試験の勉強を開始する際にどんなことに気を付ければよいか具体的にイメージできるようになります!
夏や秋から弁理士試験の勉強を開始する場合に、おすすめの予備校・通信講座をすぐに知りたい方はこちらでジャンプできます。
弁理士試験最終合格に必要な勉強時間は3000時間?!
夏以降に弁理士試験の勉強を始めて間に合うの?弁理士試験合格に必要な勉強時間は3000時間って書いてたんだけど…
弁理士試験の試験範囲は広く、暗記しなければならない知識の量も膨大です。
また、弁理士試験は、短答試験・論文試験・口述試験の3つの試験に合格する必要があり、それぞれ通常、5月下旬・7月上旬・10月下旬に行われます。つまり受験期間が約5か月に及びます。
※ より詳細なスケジュールが知りたい方は下記の記事をCHECKしてください。
弁理士試験合格者の総勉強時間の平均は3000時間と言われています。
上記の記事にもある通り弁理士試験は合格者の平均受験回数は2.8回と、一発合格ではなく、複数回で最終合格までたどり着く方が多い試験です。
一発合格者に限定すると、その平均勉強時間は全体平均の約半分の1500時間だそうです。私自身は予備校をうまく活用できたため、1100時間程度でしたが、弁理士試験の試験範囲を考慮すると最低でもこれくらいの勉強時間は必要と考えます。
私も最初は想像ができませんでしたが、勉強を始めてみると”確かにどんなに要領がいい人でも最低1000~1500時間くらいは必要だろうな…”と実感しました。
夏・秋から弁理士試験の勉強を始めるときに絶対やってはいけないこと
大手予備校や通信講座は主に4月に講義が始まり、翌年5月~10月の試験合格を目指すカリキュラムとなっています。
私のように弁理士試験の勉強を始めよう!と思い立ったときがちょうど4月だった!と運が良ければよいのですが、実際は夏以降に決心する方も多くいると思います。
その場合、夏から始めて翌年の試験に合格できるのか、4月から受講している受験生に追いつけるのか不安になりますよね。
まずは、夏以降から弁理士試験の勉強を開始する人に伝えたい、絶対やってはいけないことがあります。
それは、翌年の短答試験合格にのみ焦点を当てて”無理な計画”を立てることです。
予備校で夏からの弁理士試験受験について相談すると、1年目に短答試験に合格し、2年目に短答免除制度を活用して論文試験と口述試験に合格するスケジュールを勧められることが多くあります。
そして実際に1年目の短答試験合格にのみフォーカスしたような講座もいくつか提供されています。
試験まで1年切ってるから翌年の最終合格は難しいけど、1年目は短答試験にだけ合格することを目標にするなら間に合うと思うよ。短答試験に合格しておけば気が楽だし、あとは免除制度を活用してゆっくり論文試験対策に取り組めばいいよ。
…といった甘い言葉を聞かされることもありますが、私は短答免除を前提としたスケジュールはおすすめしません!!!
えっ、でも合格体験記にも短答免除で合格した人がたくさん載ってるけど…
短答免除自体を否定しているわけではないですし、短答免除で論文・口述試験に合格した方が多くいるのも知っています。
私が言いたいのは、”1年目は短答試験にだけ合格することを目標にすれば、それまでに必要な勉強量が少なくて済む”というのは誤解であるということです。
この誤解をしてしまうと、無理な計画を立ててしまったり、【短答試験特化】と銘打った中身の薄い講座を選択してしまったりしてしまいます。
しかし、弁理士試験の短答試験・論文試験・口述試験では、問われ方の切り口が異なるだけで必要となる知識はほとんど同じです。
そのため、とりあえず短答試験合格だけを目標にする!と決心したところで、その年に最終合格を目指す場合と比べて、短答試験までに身につけなければいけない知識の量はほとんど変わりません。(←これが超重要!!)
これを理解せずに計画を立ててしまった場合、翌年の短答試験までに十分な時間が確保できないにも関わらず、必要な勉強量は最終合格を目指す場合とほとんど変わらないため、無理な計画となってしまい、結局間に合わずに1年目の短答試験に落ちてしまいます。
逆に言えば、その年の短答試験に合格できる力があるならその年の最終合格が期待できるので短答免除を最初から目指す理由はないのです。
そのため、私は短答免除を目指す計画ではなく短答試験~口述試験まで一気に合格を目指す計画をおすすめしています。
もちろん試験は水物ですし、短答試験は合格したけど論文・口述試験が残念な結果になる方もいます。結果的に短答免除の活用となることを否定しているわけではありません。
最初の短答試験までにどれだけ時間をかけて基礎固めをしたかが短答~口述すべての合格に大きく影響するから、最初は一気合格を想定して計画を立てるのが得策ということが言いたいです。
こう考えると、短答試験までにどれだけ勉強時間を確保できるかが最も重要ということがご理解いただけると思います。私自身、約1100時間の勉強時間のうち約1000時間は短答試験までの勉強時間が占めていました。
▼詳細はこちらの記事をご覧ください
夏以降に勉強を開始する場合の目標合格年の決め方
弁理士試験の最終合格のためには、短答試験までにどれだけ勉強時間を確保できるが重要ということをご理解いただいたところで、みなさんにとっての目標合格年度の決め方を解説します。
ここまでお話ししてきたように、最初から短答免除を目指すのは意味がないと考えているため、短答~口述まで一気合格を目標とする想定です。
2025年を合格目標年とするのがおすすめな方
学生や専業受験生で毎日十分な勉強時間を取れる方は夏・秋以降であっても翌年の短答試験~口述試験に合格できる可能性はあると思います。
目安としては短答試験までに最低1000時間の勉強時間を確保できるか自分のライフスタイルや集中力を持って勉強できる時間を考えて計算してみてください。
例えば今年の9月に勉強を開始する場合は来年の短答試験まで約8か月です。仮に毎日同じペースで勉強するとすると毎日最低4時間強の勉強時間を確保できるかどうかを考えてみてください。
このように計算してみて短答試験まで最低1000時間の勉強時間を確保できそうな場合は、2025年合格を目指してみることで良いと考えます。
2026年を合格目標年とするのがおすすめな方
逆に短答試験までに最低1000時間の勉強時間を確保するのが難しい方は、2026年の短答試験~口述試験を目指すのがよいです。
そうすることで短答試験本番まで1年半の期間がありますので少し心の余裕が生まれます。
1年半もあれば余裕じゃない?予備校のカリキュラムは4月開始だし、今からじゃなくキリよく来年の4月から勉強を始めようかな♪
それはおすすめできません!せっかく他の受験生より半年早く受験勉強を始めるチャンスを得たのだから、このアドバンテージを生かさない手はないです!!!
特に知識ゼロからの勉強スタートで、かつフルタイムで働きながら勉強する方にとっては、1年半はあっという間です。
例えば今年の9月に勉強を開始する場合は2026年の短答試験まで約20か月です。仮に毎日同じペースで勉強すると毎日最低2時間弱の勉強時間が必要です。
また1000時間は最低ラインでありもちろんもっと勉強時間を確保できればその分合格確率は上昇します。
働きながらこれだけの勉強時間を確保するのは簡単ではないと思うので、2026年合格目標としてもできるだけ早く勉強を開始して、計画的に取り組む必要があります。
まだ勉強を始めてないから短答試験までに1000時間勉強時間を確保できるかイメージできないよ…
あくまで私の経験に基づく予想ですが、6月以降に勉強を開始してフルタイムで働きながら翌年のストレート合格は無謀です。。夏以降に勉強を開始するフルタイムワーカーは2026年度を合格目標と置くのが妥当でしょう。
夏以降に2025年合格を目指す予備校・通信講座選び
2025年合格を目指す場合は、下記の表にあるような初学者向けの1年カリキュラムの講座(2025年合格目標)を受講することでよいです。
いずれの講座もオンライン受講であれば、夏以降でも追っかけて受講することが可能です。
4月から開講しているので、できるだけ早く追いつくことを目標にしましょう。
会社名 | 講座名 | 受講料 |
LEC | 1年合格ベーシックコース | 505,000円 |
TAC | 1年本科生 | 385,000円 |
代々木塾 | 論文短答入門コース | 158,400円 |
資格スクエア | 基礎・短答・論文パック | 270,000円 |
アガルート | 総合カリキュラム | 178,000円 |
スタディング | 基礎・短答・論文 総合コース | 99,000円 |
受講開始時期が遅くなるほど各社割引でお得に受講できるケースもあります。
▼下記の記事では、上記6社の講座を徹底比較していますので参考にしてください。
夏以降に2026年合格を目指す予備校・通信講座選び
次に2026年合格を目指す場合ですが、この場合講座選びにおいて注意が必要です。
それは、すぐに勉強を始めたくても夏時点で翌々年の合格目標の講座が販売されていない場合があるからです。
合格目標年に関わらず、身につけなければいけない知識は同じなのだから、上記の2025年合格目標の初学者向け1年カリキュラムの講座を選んでおいて、1年半かけて勉強すればよいだけでは?と思いますよね。
ここで注意が必要なのが、予備校や通信講座のサポートは基本的に申込んだ講座の受験年度の本試験日が過ぎると終わるということです。
つまり、2026年度合格目標にも関わらず2025年度合格目標の講座を購入した場合、自分の本来の受験年にはサポートを受けられないということになります。
サポートを受けられないことによる一番のデメリットは、法改正があった場合に対応する教材が手に入らないことです。
弁理士試験は法律の試験であり、時には法改正が行われます。
申込んだ講座の受験年度に法改正が行われた場合、予備校や通信講座は基本的に受講生へのフォロー対応を行います。講義やテキストの改訂版が配布されたり、時には臨時授業が開催されたりします。
しかし、法改正時点でサポートが終わっている場合このような対応を受けることができません。
また法改正サポートに加えて、チューターや講師への質問制度や自習室の利用、添削サービスなどもサポートに含まれます。
せっかく高い受講料を払うのに自分の受験年にこれらのサポートを受けられないのは致命的ですよね。。
そのため、2026年合格を目指す場合には、2026年合格目標の講座を受講する方がよいです。
自分が受講したい予備校が現時点で2026年合格目標の講座を販売していない場合は、2025年合格目標の講座で勉強を開始し、その後、2026年合格目標の講座が販売開始されたら後から追加で購入するという工夫が必要です。
でもそれぞれの講座に重複があるともったいないし、どんな講座を選べばいいか難しいですよね。
そこで、私がおすすめしているLEC・資格スクエア・アガルートの3社についてどのような講座を組み合わせるのが得策かを解説します。
LEC
LECでは現時点で2026年合格を目指すコースは販売されていません。
そのため、2026年合格を目指す場合のおすすめは下記の通りの講座の組み合わせです。
- 今すぐ購入→ 2025年合格目標の「短答フォーカスコース」
- 2025年5月以降に追加で購入 → 2026年合格目標の「論文合格答案完成コース」
※こちらのリンクは現時点で2025年合格目標ですのでご注意ください!
合計金額は303,000円+367,000円=670,000円です。
短答フォーカスコース
「短答フォーカスコース」は、「1年合格ベーシックコース」に含まれる講座のうち、下記の短答対策のみをピックアップしたコースです。
一応LEC的には”25年度短答合格、26年度論文・口述合格”を想定したコースとなっていますが、「1年合格ベーシックコース」に含まれる講座と全く同じなので、【短答試験特化】と銘打った中身の薄い講座ではないことは確かです。
- 入門講座
- 短答基礎力完成講座
- 短答実戦答練
- 短答公開模試
受講地によってリンクが分かれていますので生講義への出席を希望される方は、それぞれ下記から通学可能な講座を選択してください。
※短答フォーカスコースは、現在オンラインでは購入できません。校舎へお問い合わせください。
▼私は通学より通信(オンライン)での受講がおすすめです
受講地によってリンクが分かれているので少し不安になると思いますが、Webフォロー制度を使用することにより、通学せずにオンラインで全ての講義を受けることができます。
全ての講義をオンラインで受講する予定の方(通学の予定がない方)は上記のいずれのリンクから購入しても同じです。受講地は適当に選択してよいです。重要なのは「フォロークラス」の選択です。
この部分で自分の受講したい講師を選択するようにしましょう。
▼講師選びで迷われる方はこちらの記事
2025年合格目標講座のため、自身の受験目標年前に視聴期限が過ぎます。2025年度本試験以降も復習したい場合は音声ダウンロード機能を活用して音声を忘れずに保存するようにしましょう。
論文合格答案完成コース
短答フォーカスコース受講後は、「論文合格答案完成コース」を受講するのがおすすめです。
「論文合格答案完成コース」は短答試験合格レベルの実力を持つ方向けに効率的なインプットと徹底した答案構成演習で論文試験の得点力を上げるための講座です。
1年目に「短答フォーカスコース」の受講によって「1年合格ベーシックコース」に含まれる講座のうち、短答対策の講座のみを受講したのだから、その後は「1年合格ベーシックコース」に含まれる論文対策の講座(「論文基礎力完成講座」、「論文答練」…)を受講することでもよいのでは?と思われる方もいると思います。
もちろん、それでも問題はありません。
ただし、「1年合格ベーシックコース」に含まれる「論文基礎力完成講座」は、「短答基礎力完成講座」の前に受講することを想定して作られていますので難易度が低く設定されています。
1年目に「短答フォーカスコース」を受講した方は、「入門講座」と「短答基礎力完成講座」は受講済ということになります。
そのため受講順を考えると、この後に「論文基礎力完成講座」を追加で受講しても、少し物足りないと感じる可能性があります。
そこでおすすめなのがこの「論文合格答案完成コース」なのです。論文基礎力完成講座よりは少しレベルが高く、
- 書くべきことがわからない
- 項目落ち、言及漏れが気になる
- 問題文を読むスピードが遅い
- 答案構成に時間がかかる
のような中級者の悩みを解決する内容となっており「短答フォーカスコース」受講後に学習するのにピッタリの講座です。
▼「論文合格答案完成コース」をおすすめする理由詳細
▼この「短答フォーカスコース」+「論文合格答案完成コース」のコンボについては下記の記事でも詳しく解説しています!
資格スクエア
資格スクエアで2025年合格を目指す場合のおすすめは下記の通りです。
- 今すぐ購入 → 2026年合格目標の 「基礎・短答・論文パック」
これだけでOKです!資格スクエアはLECと異なり、現時点で2026年度向けの講座が販売されています。
2025年合格向けパックと2026年合格向けパックは中身に違いはなく、サポート期限のみが異なるだけです。
そのため、2025年度の短答試験に合格するために突貫工事を行うようなカリキュラムにはなってるわけではないため、ご安心ください。
▼資格スクエアの講座の詳細・キャンペーン情報
アガルート
- 今すぐ購入 → 2025年合格目標の 「短答カリキュラム」
- 2025年5月以降に追加で購入 → 2026年合格目標の「論文答案の「書き方」講座」+「論文過去問解説講座」
合計金額は148,000円+49,800円+49,800円=247,600円です。
短答カリキュラム
「短答カリキュラム」は、「総合カリキュラム(民法オプションなし)」に含まれる講座のうち短答対策のみをピックアップしたコースです。
「総合カリキュラム」に含まれる講座と全く同じなので、【短答試験特化】と銘打った中身の薄い講座ではないことは確かです。
2025年合格目標講座のため、自身の受験目標年前に視聴期限が過ぎます。2025年度本試験以降も復習したい場合は音声ダウンロード機能を活用して音声を忘れずに保存するようにしましょう。
論文答案の「書き方」講座、論文過去問解説講座
2025年5月以降に、「総合カリキュラム(民法オプションなし)」に含まれる講座のうち、残りの講座を2026年合格目標版として購入します。
▼アガルートの講座の詳細・キャンペーン情報
どの予備校にしても、夏以降に勉強を始めたら、4月から勉強を始める人に比べて費用がかさむってことかあ…それならキリよく来年の4月から勉強を始めようかなあ?
来年の4月から勉強を始めて間に合わなかったら、さらにその翌年分まで受講しなければならなくなって費用が増えますよ…!勉強は早く始めるに越したことはありません!
夏・秋からの弁理士試験勉強まとめ
- 目標合格年度の決め方がわからない!計算が難しい!という方
- 2026年合格目標はイレギュラーだから講座選びが不安…!という方
- LECの短答フォーカスの購入ページが複雑でよくわからないという方
その他にもご質問があれば、コメント、お問い合わせページ、TwitterのDMからお気軽にどうぞ♥
メインで受講する講座が決まったら、他に揃えるべき教材については下記の記事を読んでみてくださいね。
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さくら🌸