このブログは、知識ゼロの特許初心者だった私が、OLとしてフルタイムで働きながら弁理士試験に一発合格した経験をもとに書いています!!
働きながら弁理士試験に一発合格するって珍しいですよね。具体的にどんな勉強法をしていたのか教えてほしいです!
私は前の記事で紹介した「アウトプット→インプット勉強法」で合格しました。今回はその勉強法に基づき、効率的に勉強を進める方法を具体的に紹介します。
- 弁理士試験に一発合格するための7ステップ
- 弁理士試験勉強に一発合格するために必要な教材
- 弁理士試験勉強に一発合格するためのまとめノートの作り方
この記事を読むことで、弁理士試験の勉強を超効率的に進める方法を知ることができ、合格への最短ルートを進むことができると思います。
特許初心者が弁理士試験に一発合格するための7ステップ
私は、「アウトプット→インプット勉強法」で効率的に弁理士試験の勉強を進めました。
ここからは「アウトプット→インプット勉強法」に基づいて具体的な勉強法を紹介するので、下記の記事をまだ読まれていない方は、まず一読お願いします♥
上記の投稿でも紹介している、「アウトプット→インプット勉強法」の5STEPは下記の通りです。
- 試験範囲の全体像を正しく理解する
- 自分専用まとめノートを作る
- 自分専用まとめノートを見ながら問題を解く
- 自分専用まとめノートをアップデートする
- 自分専用まとめノートを暗記する
先に結論をお伝えしますが、弁理士試験の勉強において「アウトプット→インプット勉強法」を適用する際に最も重要なポイントは「自分専用まとめノート」を2種類作るということです。
理由は、弁理士試験の勉強においては、「体系軸」と「逐条軸」の2つの視点が重要であり、まとめノートについてもそれぞれの視点で作成するのがリーズナブルだからです。
「体系軸」・「逐条軸」について書いた記事をまだ読まれていない方は下記の記事を一読お願いします♥
それを踏まえて、弁理士試験におけるアウトプット→インプット勉強法のステップは下記の通りになります。
- 予備校の体系軸の講義を受けて全体像を正しく理解する
- 自分専用まとめノート①(体系軸)を作る
- 予備校の逐条軸の講義を受けて詳細まで理解する
- 自分専用まとめノート②(逐条軸)を作る
- 自分専用まとめノート①②を見ながら過去問・予想問題を解く
- 自分専用まとめノート①②をアップデートする
- 自分専用まとめノート①②を暗記する
それではもっと具体的に解説してきます!
STEP1:予備校の体系軸の講義を受けて全体像を正しく理解する
弁理士試験の試験範囲の全体像を正しく理解するためには、体系軸の視点で知的財産法の概要をつかむ必要があります。
予備校の教材のうち、体系軸の講義を受講することで効率的に試験範囲の全体像をつかむことができます。
体系軸の講義とは、例えば私が受講していたLECの「1年合格ベーシックコース」でいえば、「入門講座 講義編」の講義が該当します。
LEC以外でもTACの「1年本科生」、資格スクエアの「基礎・短答・論文パック」にも同様の講義が含まれているようですので代替可能と考えています。
詳細は下記の記事の中で解説していますのでCHECKしてみてください♥
私のような知識ゼロの特許初心者は、入門講座のような初心者向けの講義であっても最初は理解が追い付かず焦りを覚える場合もあります。
しかし、最初は聞きなれない言葉が多く頭に入らないのが当然です。
まずは、よくわからない箇所があっても立ち止まらずに「ふーん」と聞き流しながら、特許法の講義だけでも最後まで聞いてみましょう!
最後まで聞くとテーマ同士のつながりが見え、なんとなく特許法の全体像が見えてくると思います。
そのあと最初に戻って、講義を聴き直したりレジュメを見直したりしながら特許法の体系が掴めるまで理解を深めていきます。
実用新案法・意匠法・商標法は特許法と共通する部分も多いので、まずは特許法の全体像を掴んでから実用新案法・意匠法・商標法の講義に進むのが効率的だと思います。
STEP2:自分専用まとめノート①(体系軸)を作る
STEP1で理解した内容に基づいて自分専用まとめノート①(体系軸)を作ります。
自分専用まとめノートとは、”これを見ながら受験すれば合格できる!と思える、その試験に必要な知識がわかりやすく整理されたノート”です。
自分専用まとめノート①は、体系軸で整理するので、特許法・実用新案法・意匠法・商標法・条約・著作権法・不正競争防止法と各法域ごとに、さらにその法域の中でテーマごとに分けて、それぞれまとめます。
下の写真は、実際に私が使っていた自分専用まとめノート①です。特許法の表紙を撮影しています。見づらいですが、インデックスで「特許要件」「特許前の保護」「権利取得の手続」…とテーマに分けています。
まとめ方の例として、実際に私が使っていたノートの一部を載せます。
注記忘れてましたが、ブログに載せる私が使っていたノートの写真、中身そのまま使わないでください〜!🥹私の受験時から法改正されてる箇所や、私自身間違えてる箇所もあるかもなので🙇♀️
— OLさくら🌸弁理士試験一発合格ブログ (@sakura_benrishi) January 10, 2023
字も汚いので使う人いないと思いますが念のため🤪
あくまでまとめ方の参考にしてほしい意図で載せてます🫶
使ってるルーズリーフやペンなどが気になった方はこちらの記事をご覧ください♥
まとめるのに使う教材としては、STEP1で受講した体系軸の講義に関する教材全てです。
例えば、LECの「1年合格ベーシックコース」を受講している場合は、入門講座講義編のテキスト、レジュメ、板書、プリントなどのいずれかに載っている情報は全てこのノートに整理します。
どれかの教材に載っている情報は漏れなく拾い、重複のないようにまとめます。レジュメは大枠が整理されているので、レジュメをベースにまとめていくとうまくいくと思います。
自分専用まとめノート①(体系軸)を作るタイミングとしては、体系軸の講義を全て受け終わってからでも問題はないのですが、おすすめは各法域が終わるごとです。
例えば、体系軸の講義の特許法を受ける(STEP1)→特許法について自分専用まとめノート①(体系軸)を作成する(STEP2)
次は体系軸の講義の意匠法を受ける(STEP1)→意匠法について自分専用まとめノート①(体系軸)を作成する(STEP2)…とSTEP1とSTEP2を繰り返すイメージです。
こうすることで講義を受け終わって内容がホットなうちにまとめられるためです!
ここで、自分専用まとめノート①を作るときに注意する点を4つお伝えします!
いずれかの教材に載っている情報は全てまとめる
「アウトプット→インプット勉強法」を最初に紹介した記事でも書きましたが、再度注意喚起したいです。
「自分専用まとめノート」は、教材に載っている情報のうち重要な点をピックアップしてまとめたノートではありません!どれかの教材に乗っている情報は全て漏れなく拾って一元化します!!せっかく教材に載っている情報を捨てないで!!!
特に弁理士試験対策に関しては、LECなどの予備校が作った教材において重要でない点は基本的に存在しません。
もちろん出題頻度の高い分野・低い分野はありますが、覚えなくても合格できるほど出題可能性の低い部分はそもそも予備校の教材に登場しません。
何年も試験対策の研究を重ねたプロが、条文・規則・青本・判例などの膨大な試験範囲から、重要な点を抽出したものがその教材だからです。
逐条軸ではなく体系軸でまとめることを意識する
この自分専用まとめノート①は、条文番号の順番にこだわらずにまとめます。
LECのレジュメには一部、根拠条文が記載されていることもありましたが、私は条文番号自体このまとめノートには書きませんでした。
条文同士は離れていても関連したり対比となっていたりする規定もあります。体系軸でまとめることでそれらを関連付けて理解・暗記しやすくなります。
また、条文の文言そのままではなく、箇条書きや対比表などを用いて要件と効果、原則と例外がわかりやすいようにまとめることを意識します。
上四法は特許法との重複を意識してまとめる
上四法は短答から口述まで出題範囲となっており、下三法に比べて時間をかける必要があります。
しかし上四法の教材だけでもかなりの量で、これを自分で一からまとめ直すと考えるとハードルが高いと思います。
そこで、まずは特許法の部分について徹底的に情報を整理し、まとめノート①を作り始めます。
実用新案法・意匠法・商標法には特許法を準用している条文が多くあるので内容が重複する部分があります。そのため、これら三法については特許法と共通していない部分についてのみまとめノートに書きます。
予備校の教材には、特許法と共通する部分も詳しく書かれていますが、同じ内容が特許法のページに存在する場合には意匠法のまとめノートには全く記載しません。
出題者の立場に立ってみると実用新案法・意匠法・商標法の問題では特許法で聞けない点を聞きたいと考えるため、必然的にこの部分が頻出になります。
もし準用条文が出題されたとしても、上記方法で作ったまとめノート①が頭に入っていれば「まとめノート①に書いてなかったということは、特許法の準用だな…特許法ではこうだから…」と自信をもって解答することができます。
追記していけるように十分スペースをとって書く
今後、逐条軸の予備校の講義を受けたり、過去問や答練を解いたりしていく中で、自分専用まとめノート①にも追記していく必要が生じます。
現時点では隙間がたくさんある状態にしておくことで情報を追加してアップデートしていくことができます。
STEP3:予備校の逐条軸の講義を受けて詳細まで理解する
逐条軸の講義とは、例えば私が受講していたLECの「1年合格ベーシックコース」でいえば、「短答基礎力完成講座 講義編」、「論文基礎力完成講座 講義編」の講義が該当します。
LEC以外でもTACの「1年本科生」、資格スクエアの「基礎・短答・論文パック」にも同様の講義が含まれているようですので代替可能と考えています。
逐条軸の講義では、特許法第1条から順に条文を掘り下げて説明してくれます。
条文の文言として、
- どんなキーワード(単語)が登場するのか
- 要件(主体、客体、時期、手続)、効果は何か
- 他の条文を準用しているのか
- 語尾は「~できる」なのか「~しなければならない」なのか
- 「但し書き」「かっこ書き」「除き書き」のような例外規定はあるのか
といった細部や、
- 条文の趣旨
- 出てくる単語の定義・解釈
- 関連する判例
に着目して理解を深めることを意識して受講するのが良いです。
STEP4:自分専用まとめノート②(逐条軸)を作る
STEP3で理解した内容に基づいて自分専用まとめノート②(逐条軸)を作ります。
自分専用まとめノート②は条文に基づいて整理するので、条文に書き込んでいくスタイルで行います。
条文を印刷してノートに貼り付けてそこに書き込んでいくのでも問題ないのですが、私はその作業を四法対照法文集で代用することが効率的だと思います。
私自身、PATECH企画出版部の四法対照法文集を購入して、書き込んでまとめていました。
四法対照法文集では書き込むスペースが足りない!という方向けにPATECH企画出版部から「産業財産権 四法対照整理ノート」というものが販売されています。ご参考まで。
四法対照法文集の使い方については下記の記事で詳しく紹介しているので読んでみてください♥
自分専用まとめノート②(逐条軸)を作るタイミングとしては、逐条軸の講義を全て受け終わってからでも問題はないのですが、講義を受けながら同時に行うのがおすすめです。
通信で受講されている場合は都度講義を止めて書き込んでいくことで受講と並行して自分専用まとめノート②(逐条軸)を作成できるため効率的です。
通学で受講されている場合は、授業を受けながら書き込むのは難しいかもしれないので、その日の講義が終わった時点で作成するのでもよいと思います。
自分専用まとめノート②(体系軸)を作成するときとは違い、すでに全体像は頭に入って各条文について理解を深めていく段階であり、まとめ方としても講義と同じく各条文を1つずつたどってまとめていく形のため、逐条軸の講義を一通り受け終わってからである必要がないためです。
ここで、重要なポイントです!
逐条軸の講義で登場する内容であっても、たまに複数の条文にわたって関係する論点が登場します。
例えば、講義で取り上げている条文自体の掘り下げだけでなく、その条文とつながりのある条文や対比される条文について触れられる場合があります。
このような内容については、逐条軸の講義で出てくる内容ですが、体系軸での整理が有効です。
その場合には自分専用まとめノート①へも適宜追記しましょう。
え…2冊の自分専用まとめノートどちらに書けばいいのかわからなくなってきたよ…
そう思われた方は下記の記事を読み直してみてください。
体系軸と逐条軸は、視点が異なるだけで同じ法律を見ているものです。
そのため、自分専用まとめノート①と②も視点が異なるだけで、基本的に内容が重複するものとなります。「どちらに」書くべきかではなく、「両方に」違うまとめ方をするイメージです。
両方の自分専用まとめノートに過不足なく情報を一元化していくことを意識します。
STEP5:自分専用まとめノート①②を見ながら過去問集・予想問題を解く
全ての講義を受け終えて2種類の自分専用まとめノートを作れたら、それを見ながら過去問や予想問題を解いてみます。
私は、過去問集としてはLECの「体系別 短答過去問」を使っていました。
※ 時期によっては予約受付や販売停止となっている場合もあります。
そんなときでも今すぐ勉強を始めたい!という方にはamazon等で前年度版が買えます。
また予想問題としては、LECの「1年合格ベーシックコース」に含まれる、「短答基礎力講座 答練編」、「論文基礎力講座 答練編」を使いました。
これを見ながら受験すれば合格できる!というまとめノートを目標に作ったはずですが、実際に過去問や予想問題を解いてみると、解けない問題が出てくることがわかります。
STEP6:自分専用まとめノート①②をアップデートする
前のSTEP5で気づいた点を踏まえて自分専用まとめノート①と②をアップデートします。
書き漏れていた部分は追記し、理解が間違えていた部分やうまく整理されていなかった部分は修正していきます。
また、体系軸・逐条軸の講義以外にプラスαの講義や参考書を使った場合には、その内容もどんどん追記していきます。
個人的に私がおすすめするプラスαの教材は下記の記事で紹介してるので是非CHECKしてみてください♥
STEP7:自分専用まとめノート①②を暗記する
最後に、完成した2種類の自分専用まとめノートを繰り返し読んで暗記しましょう。
このようにして、試験当日に脳内の知識量をピークに持っていくことができます。
知識ゼロの特許初心者が弁理士試験に一発合格する方法まとめ
特許初心者が弁理士試験に一発合格するための具体的な勉強の進め方7STEPを紹介しました。
普通の勉強法とは違い抵抗を覚える方もいるかもしれませんが、私はこれが合格への最短ルートと信じています。是非参考にしてください。
この7ステップで、LEC・資格スクエアの人気コースを活用しながら一発合格を目指すスケジュールを解説した記事も書きました!
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