このブログは、知識ゼロの特許初心者だった私が、OLとしてフルタイムで働きながら弁理士試験に一発合格した経験をもとに書いています!!
弁理士試験本番まで1年間、どんな時間配分で勉強したらいいかわかりません。どの時期にどんな勉強をするのが良いかアドバイスほしいです!
今回は、LEC1年合格ベーシックコースを主軸にする場合を例に、試験勉強スタートから試験本番までの勉強スケジュールについて超具体的に解説します!♥
- 弁理士試験に一発合格するためのスケジュールの立て方
- LEC「1年合格ベーシックコース」を最大限活用する方法
- プラスして使用すべき講座・教材とその使い方
- それぞれの時期にどのような内容の勉強をするか
この記事ではLEC「1年合格ベーシックコース」を主軸に弁理士試験一発合格までのスケジュールを超具体的に解説します!!この通りに勉強すれば絶対一発合格できる!って思える記事になりました。
>> 1年合格ベーシックコース を見る
この記事を読むことで、弁理士試験の勉強のスケジュールを立てられ、合格までの道筋をイメージしやすくなると思います。
1年合格ベーシックコースを用いた具体的な勉強スケジュールをすぐに知りたい方はこちらでジャンプできます。
また、LECの講座は高すぎて手が届かない…という方は下記の記事で、本記事のスケジュールをお得な資格スクエアの講座で置き換える方法も解説していますので是非ご覧ください!
この記事の注意事項
また、弁理士試験は1年に及ぶ勉強期間となるためスケジュールが命です。予備校の初学者向け講座を取ってスケジュール通りにこなしていれば誰もが合格できるわけではありません。
講義を受けている時間よりも自分で勉強する時間の方が長いため、自分でしっかりスケジュール管理をして進める必要があります。
今回は、LEC「1年合格ベーシックコース」を主軸に、私が実際に購入した講座・書籍を用いてどのようなスケジュールで進めるのが最適か、かなり具体的に解説したいと思います。
ここで誤解がないように、この記事の注意事項です。
私自身が行った勉強スケジュールそのものではありません
私はフルタイムで働きながら弁理士試験に一発合格し、その経験を生かして合格法を発信していますが、決して余裕で合格できたわけではありません。
- 情報収集不足で必要性の薄い教材を買ってしまい、遠回りした…
- 焦って先走った勉強法をしてしまい、基礎固めに手戻りした…
のように、知ってればもっと余裕をもって試験に臨めたのにと後悔した経験があります。
この記事ではその点は改善したうえで、おすすめ勉強スケジュールとして紹介しているので、「別の記事で、あの講座は別のタイミングで使ったって言ってたのに…嘘つき!」とは思わないでください><
通学ではなく通信形態で受講することを前提としたスケジュールです
この記事では実際にLECで行われるのとは違う順番での受講や、途中で講義の受講をストップしてまとめノート作成に時間を割くこともおすすめします。
そのため、通学形態で生講義を受講をされている方には参考にならない部分もあることをご了承ください。
また、「この講義はスキップしてOK」のような表現も出てきます。
せっかく作っていただいた予備校の講義に対して失礼な行動になってしまうし、せっかく受講料を払っているのにもったいない!という気持ちもわかります。
でも1年という短期間で合格するためには、講義・教材の取捨選択は必須なため、やむを得ず優先順位を付けている点ご理解ください(>_<)
短答試験から口述試験まで一気に合格することを前提としたスケジュールです
ここでは、短答試験から口述試験まで一気に合格することを前提に詳細なスケジュールを紹介しています。
既に短答免除を獲得されている方や短答免除を狙って2年計画されている方には当てはまらないスケジュールになっています。
▼短答免除ではなく一気合格をおすすめする理由
一方で初学者の方に限ったスケジュールではありませんので、改めて短答試験から挑戦される方には役に立つ内容になっていると思います。
弁理士試験勉強のスケジュールの考え方
弁理士試験では、1年という長期間をかけて試験対策を行う必要があります。
また「短答試験」「論文試験」「口述試験」と3つの形式の試験があり、それぞれの試験に対して特化した対策も必要になります。
私は、勉強開始から最後の口述試験までの期間を5つに分けて大きなスケジュールを立てました。
- 基礎固め期:勉強開始~9月初旬
- 深堀り期:9月初旬~12月末
- 短答直前期:1月~短答試験(5月中旬)
- 論文直前期:短答試験終了(5月中旬)~論文試験(7月初旬)
- 口述直前期:論文試験終了(7月初旬)~口述試験(10月中旬)
これ以降紹介するスケジュールは私がおすすめする「アウトプット→インプット勉強法」に基づいていますので下記の記事をご覧ください♥
▼夏以降に勉強を開始する方はこちら
各時期の位置づけと弁理士試験対策の内容
各時期の位置づけと大まかに何をするかを、上四法と下三法について分け、さらに体系軸と逐条軸に分けてまとめたのが下の図になります。
※「体系軸」・「逐条軸」の考え方については下記の記事をご覧ください♥
基礎固め期:勉強開始~9月初旬
私のように知識ゼロの初心者スタートの方にとっては全体像を理解するために最も重要な期間です。
予備校の講座が始まる4月から勉強を始める方が多いと思いますが、先取りで始められるのであれば早く始めるに越したことはありません。その分、基礎固めに割ける期間が長くなるからです。
基礎固め期には、体系軸の講義を受講し、自分なりに理解して整理する作業を行います。
全試験科目(上四法+下三法)について行いますが、重点は上四法に置き、下三法は時間をかけすぎないように注意します。
深堀り期:9月初旬~12月末
下三法の勉強はお休みして、上四法について短答だけでなく論文・口述を見越した勉強を行う期間です。
基礎固め期で身に着けた体系軸の視点をベースに、各条文を深く掘り下げていく逐条軸の視点を身に着けていきます。
上四法について逐条軸の講義を受講し、自分なりに理解して整理する作業を行います。
短答試験対策の講義だけでなく、論文試験対策の講義も受講します。
短答試験は条文の正確な理解と記憶が問われ、論文試験では条文を事例に当てはめて使いこなす力が問われるという違いはありますが、どちらも「条文力」が問われる点は共通しています。
論文試験対策の講義ではまさに”条文を使いこなす力”を身に着けるための基礎を指導されるので、それが短答試験で問われる”条文の正確な理解”にもつながることは当然です。
そのため、このタイミングで論文試験対策の講義も受講しておくことをおすすめしています。
ここまでの基礎固め期・深堀り期にどれだけ時間をかけられるかが合否を分けると言っても過言ではありません。
夏・秋から勉強をスタートする方など、自身が受ける短答試験までに時間的余裕があるからといって次々のステップに進むよりも、12月初旬くらいまでは基礎固め・深堀の勉強に時間を割くことをおすすめします。
短答直前期:1月~短答試験(5月中旬)
目安として年明けからは気持ちを切り替えて短答試験に向けて集中していきます。
弁理士試験は1年以上に及ぶ勉強期間になるためメリハリが重要になります。
基礎固め期・深堀り期はあまり無理せず勉強を継続することを優先し、短答試験直前期からはエンジンをかけて勉強に集中するのが理想的です。
年末年始にはまとまった休みが取れる方が多いと思うので切り替えがしやすいのではないでしょうか。
下三法についてはまだ体系軸の知識しかない状態のため、ここで逐条軸の講義を受講して自分なりに整理する作業を行います。
その後、全科目について問題演習を行い、短答試験に向けてひたすら暗記を行います。
論文直前期:短答試験終了(5月中旬)~論文試験(7月初旬)
短答試験受験後、自己採点で短答試験に合格している可能性があるとわかったら、次の日からすぐに論文試験に取り掛かりましょう。
論文形式の問題演習を行い、論文試験に向けてひたすら暗記を行います。
意外と思われるかもしれませんが、論文試験においてもアウトプットよりインプット(暗記)が重要です。
▼論文試験でも暗記が重要な理由はこちらで解説しています
知識量のピークを本試験に持っていけるように試験直前になるほど暗記作業に割く時間を増やします。
口述直前期:論文試験終了(7月初旬)~口述試験(10月中旬)
論文試験までに暗記した知識を忘れないようにキープするためには、論文試験受験後すぐに口述試験対策に取り掛かることが理想的です。
でも論文試験は自分が合格しているか感触が掴みづらく口述試験に進めるか未確定な状況で、しかも口述試験までは、短答試験から論文試験までと比較して時間が空くためモチベーションが保ちづらいですよね。
年始から論文試験まで駆け抜けたのだから、個人的には1か月くらいは一旦勉強をお休みしてもいいかと思います♥
これが終わったら一休みできるという気持ちの方が論文試験まで全力で頑張れると思うので。
まとまった休みが取れる方が多いと思うので、お盆休みから切り替えて口述試験対策を開始し、論文試験合格発表(9月中旬)からエンジン全開で最終調整するのがおすすめです。
論文試験終了から休まずに勉強を続けている方よりは、ブランクを取り戻すのに多少労力はかかりますが、十分間に合うスケジュールです。
口述形式の問題演習を行い、口述試験に向けてひたすら暗記を行います。
LEC1年合格ベーシックコースを主軸とした具体的な勉強法
私は「アウトプット→インプット勉強法」をおすすめしています。
この勉強法の一番のポイントは、自分専用まとめノート=”これを見ながら受験すれば合格できる!と思えるノート”を作り、それを完璧に暗記することです。
でも、このノートを作るためにどの講義・教材をもとに整理すれば十分かの判断が一番難しい点でもあると思います。
弁理士試験の出題範囲は条文だけでなく、審査基準や判例、青本にまで及び、どこからでも出題される可能性があります。
予備校の講座や市販の教材も多くあり、新しい講座や教材を購入すれば少なくとも一部は初見の知識が含まれているため、自分より多くの講義や教材を使っている受験生を見ると焦りを感じることもあると思います。
しかし、試験は満点を取らなくても良く合格点を取れればよいので完璧にする必要はありません。
そこで、長年弁理士試験を研究してきた大手予備校のLECの「1年合格ベーシックコース」を主軸に、この講義・教材に出てくる範囲を全部暗記すれば合格できる!という範囲を私の経験に基づいて紹介します。
▼「1年合格ベーシックコース」をおすすめする理由
この講義・教材に含まれる情報を漏れなく正しく理解して暗記すれば、他の講義・教材に手を出さなくても合格できると自信をもっておすすめできます。
また、弁理士試験は1年に及ぶ勉強期間となるためスケジュールが命です。上記で説明した5つの期間をめどにスケジュール通り進んでいるかを常に確認し、進んでいない場合はちゃんと調整を行います。
調整の仕方も説明していくので安心してください♥
LEC1年合格ベーシックコースを主軸にした勉強法で使用する講座・教材
- LEC「1年合格ベーシックコース」
- PATECH企画「産業財産権 四法対照」
- 知的財産法判例教室
▼公式サイトが予約受付や販売停止となっている場合はAmazon等で前年度版が購入できます
- LEC「年度別論文過去問」
- LEC「口述アドヴァンステキスト」
▼紹介した教材をおすすめする理由は、全て下記の記事で詳しく紹介しています♥
これ以降の章では、LEC「1年合格ベーシックコース」に含まれる講座を赤色で、LEC「1年合格ベーシックコース」に追加して使用する講座・教材を青色で示していきますね。
※1年合格ベーシックコースのスケジュールはこちらからご覧ください。
基礎固め期:勉強開始~9月初旬
基礎固め期は、入門講座「講義編」を受講して、全試験科目について自分専用まとめノート①(体系軸)を作成します。
この基礎固め期にどれだけ時間をさけるかで合否が決まるといっても過言ではありません。
下の図では4月スタートの例で示していますが、「1年合格ベーシックコース」では、最早で12月から入門講座を先取り受講できます。できるだけ早く申し込んで勉強を開始できれば基礎固めに割ける期間が長くなり、それだけ合格に近づけます。
基礎固め期に行う勉強
- 入門講座「講義編」を受講
- 自分専用まとめノート①(体系軸)を作る
STEP①入門講座「講義編」を受講
LEC「1年合格ベーシックコース」に含まれる入門講座のうち「講義編」を受講します。入門講座は最初の全体構造編のあと、各法域編(「特許法・実用新案法」「意匠法」、「商標法」…)と続きます。これらそれぞれについて、数回の「講義編」ののち「演習編」という順で授業が行われます。
入門講座では講義編のみ受講し、演習編はスキップして今後も受講しなくてOKです。
「演習編」は、その前の「講義編」の授業の内容を受けた簡単な問題とその解説のような内容で「講義編」で習った知識の定着度を上げることを目的にしています。
ただ、私はこの時期はまだ暗記を行うタイミングではないと考え、解説内容も「講義編」と重複する内容だったため、「演習編」をスキップしました。
そして、「演習編」の問題は本試験より易しい内容で出題形式も本試験と異なっていたため、後から戻ってくることもなく。最後まで受講しませんでした。
そのため、短期合格を目指す方にとっては入門講座は講義編のみの受講で十分と考えています。
また、私のような知識ゼロから始める特許初心者の方にとっては入門講座「講義編」の内容も最初は理解するのが難しいと思います。
最初はわからないと思いながらも特許法の最後まで一通り聞いてみましょう。
最後まで一通り聞いた後それでもまだ整理して理解できていないと感じる場合は講義視聴とテキスト・レジュメ熟読を理解できるまで繰り返します。
STEP② 自分専用まとめノート①(体系軸)を作る
LEC「1年合格ベーシックコース」の入門講座「講義編」の内容が大体理解できたと感じたら、講義内容に基づいて自分専用まとめノート①(体系軸)を作ります。
どの講師の先生を選択するかによって講義で使う教材は少しずつ違いますが、上四法についてはテキスト、レジュメ、板書、プリントなどのいずれかに載っている情報は全てこのノートに整理します。
自分専用まとめノート①(体系軸)を作るタイミングとしては、入門講座「講義編」を全て受け終わってからでも問題はないのですが、おすすめは各法域が終わるごとです。
例えば、入門講座の特許法「講義編」を受ける→特許法について自分専用まとめノート①(体系軸)を作成する
次は入門講座の実用新案法「講義編」を受ける→実用新案法について自分専用まとめノート①(体系軸)を作成する…と繰り返すイメージです。
こうすることで講義を受け終わってすぐの、一番頭が整理されているうちにまとめられるためです。
また、実用新案法・意匠法・商標法は特許法を準用している箇所も多く、まずは特許法を自分なりにまとめる作業を行って完全に理解してから次の法域に進むのが効率的なためです。
上四法の勉強法のポイントは下記の記事をご覧ください♥
重点は上四法に置き、下三法は時間をかけすぎないように注意します。
上四法についてはテキスト、レジュメ、板書、プリントなどのいずれかに載っている情報は全て自分専用まとめノート①に整理しますが、下三法は重点テーマに絞ってまとめます。
下三法の重点テーマは下記の記事をご覧ください♥
基礎固め期がスケジュール通り終わらなさそうな場合はどうしたらいいですか?
基礎固め期が1番重要です。ここは9月初旬以降になだれこんでも端折らず、理解して自分専用まとめノート①に整理できるまで上記STEPをこなして、調整はこれ以降の時期に行いましょう。勉強開始が早いほどスケジュール通りにこなせる可能性が高くなるので、早く勉強を始めるのが本当に大事です!!
深堀り期:9月初旬~12月末
深堀り期は、下三法の勉強はお休みして、上四法について短答だけでなく論文・口述を見越した勉強を行います。
論文基礎力完成講座「講義編」・短答基礎力完成講座「講義編」を受講して自分専用まとめノート②(逐条軸)を作成します。
さらに「知的財産法判例教室」も活用し、自分専用まとめノート①(体系軸)と自分専用まとめノート②(逐条軸)をブラッシュアップしていきます。
深堀り期に行う勉強
- 論文基礎力完成講座「講義編」を受講
- 上四法について短答基礎力完成講座「講義編」を受講
- 上四法について自分専用まとめノート②(逐条軸)を作る
- 「知的財産法判例教室」を読んで自分専用まとめノート①②をアップデート
STEP① 論文基礎力完成講座「講義編」を受講
LEC「1年合格ベーシックコース」に含まれる論文基礎力完成講座のうち「講義編」のみ受講して「答練編」は後回しにします。
「答練編」は、その前の「講義編」の授業の内容を受けた実戦的な内容の答練とその解説です。
この時点ではまだ論文試験の解答スタイルでアウトプットできる必要はないので、現時点では「答練編」はスキップすることでよいです。
ここで、入門講座の「演習編」の位置づけと異なるのは、「答練編」の問題は本試験と同じ形式であり、やや易しいものの難易度も比較的本試験に近い問題であるという点です。
そのため、論文基礎力完成講座の「答練編」は短答試験終了後に戻ってきて受講するのがおすすめです。
それなら「講義編」も短答試験後に受講すればよいかとも思われますが、論文基礎力完成講座「講義編」には短答試験にも役立つ内容が多く含まれています。
例えば論文試験で出題傾向の高い、条文の言葉の定義や判例の解説などです。
これらは短答試験と比較すると論文試験での出題率が高いものの、短答試験でも問われる可能性が十分ある論点ではあるため、短答試験受験前に整理して理解することが好ましいです。
短答試験は条文の正確な理解と記憶が問われ、論文試験では条文を事例に当てはめて使いこなす力が問われるという違いはありますが、どちらも「条文力」が問われる点は共通しています。
論文基礎力完成講座の「講義編」ではまさに”条文を使いこなす力”を身に着けるための基礎を指導されるので、それが短答試験で問われる”条文の正確な理解”にもつながることは当然です。
そのため、このタイミングで論文基礎力完成講座の「講義編」のみ受講しておくことをおすすめしています。
▼具体的な論文試験対策はこちら
STEP② 上四法について短答基礎力完成講座「講義編」を受講
短答基礎力完成講座においても、「講義編」のみ受講して「答練編」は後回しにします。
「答練編」は、次のSTEP③で自分専用まとめノートを作成した後に受講するのが効率的だからです。
STEP③ 上四法について自分専用まとめノート②(逐条軸)を作る
論文基礎力完成講座「講義編」、短答基礎力完成講座「講義編」(上四法のみ)の内容に基づいて自分専用まとめノート②(逐条軸)を作ります。
また必要に応じて自分専用まとめノート①(体系軸)もアップデートします。
STEP③として書きましたが、この作業はSTEP①論文基礎力完成講座の受講、STEP②短答基礎力完成講座の受講を行いながら作成できれば効率的だと思います。
自分専用まとめノート①(体系軸)を作成するときは、各法域の入門講座「講義編」の講義を一通り受講してから頭を整理してまとめることが必要でした。
知識ゼロから入門講座「講義編」を受講しているタイミングではまだ全体像が把握できておらず1コマ講義を受けただけでは整理してまとめられないからです。
このタイミングでは全体像がすでに把握できているはずなので、既に整理した体系軸の視点と結びつけながら、講義を受ける都度、自分専用まとめノート②(逐条軸)を作成するのが理想的です。
自分専用まとめノート②(逐条軸)は条文に基づいて整理するので、四法対照法文集で代用することが効率的です。
四法対照法文集の使い方については、下記の記事を参考にしてください♥
STEP④「知的財産法判例教室」を読んで自分専用まとめノート①②をアップデート
判例の知識についてはLEC「1年合格ベーシックコース」だけでは合格レベルに少し不足しています。
過去問を見るとLEC「1年合格ベーシックコース」の教材に登場しない判例もちらほら出題されており、また判例に特化して深堀するような講座も含まれていないため、重要判例について理解を深める機会がないからです。
そのため、「知的財産法判例教室」でフォローするのがおすすめです。
特に短答基礎力完成講座を受講しても登場していない判例やフォーカスして解説されなかった判例について、この書籍で理解を深めます。
下記の記事で紹介しているポイントを押さえて読み、自分専用まとめノート①②をアップデートします。
基礎固め期の作業が9月初旬までに終わらなくて…深堀り期のスタートが遅くなっちゃったらどう調整したらいいですか?
その場合は深堀り期でSTEP① 論文基礎力完成講座「講義編」の受講をスキップし短答試験後に回しましょう。上述したようにできれば短答試験前にこの講義を受けるのが好ましいですが、短答試験に必要な知識は短答基礎力完成講座にほぼ含まれています。そちらを12月末までに徹底的に理解して整理する方が優先です。
短答直前期:1月~短答試験(5月中旬)
下三法はまだ体系軸の知識しかない状態のため、深堀り期に上四法について行ったように短答基礎力完成講座「講義編」を受講して自分専用まとめノート②(逐条軸)を作成から行います。
全科目について、これまで整理した自分専用まとめノート①②を見ながら、LEC「体系別短答過去問」、短答基礎力完成講座「答練編」、短答実戦答練(科目別)を解いてみて、本試験に太刀打ちできるように知識が整理されているかを確認します。
さらにLEC「PCTと規則全体をエッセンスで学習する特訓道場」も活用し、自分専用まとめノート①(体系軸)と自分専用まとめノート②(逐条軸)をブラッシュアップしていきます。
あとはひたすら自分専用まとめノート①②を暗記します。
本試験直前には、短答実戦答練(総合)、短答公開模試で本試験の時間感覚を掴みます。
短答試験直前期に行う勉強
- 下三法について短答基礎力完成講座「講義編」を受講
- 下三法について自分専用まとめノート②(逐条軸)を作る
- LEC「PCTと規則全体をエッセンスで学習する特訓道場」を受講して自分専用まとめノート①②をアップデート
- LEC「体系別短答過去問」を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
- 短答基礎力完成講座「答練編」、短答実戦答練(科目別)を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
- 自分専用まとめノート①②を暗記
- 短答実戦答練(総合)、短答公開模試を受験
STEP①下三法について短答基礎力完成講座「講義編」を受講
下三法においても、短答基礎力完成講座は、「講義編」のみ受講して「答練編」は後回しにします。
答練編は、次のSTEP②で自分専用まとめノートを作成した後に受講するのが効率的だからです。
STEP②下三法について自分専用まとめノート②(逐条軸)を作る
短答基礎力完成講座「講義編」(下三法)の内容に基づいて自分専用まとめノート②(逐条軸)を作ります。
また必要に応じて自分専用まとめノート①(体系軸)もアップデートします。
ここでもSTEP③として書きましたが、この作業は上四法の時と同じくSTEP②短答基礎力完成講座の受講をしながら作成できれば効率的だと思います。
STEP③LEC「PCTと規則全体をエッセンスで学習する特訓道場」を受講して自分専用まとめノート①②をアップデート
PCTの知識についてはLEC「1年合格ベーシックコース」だけでは合格レベルに少し不足していると感じます。
そのため、「PCTと規則全体をエッセンスで学習する特訓道場」でフォローするのがおすすめです。
この講義を受けて自分専用まとめノート①②をアップデートします。
この道場に含まれる江口先生のレジュメは暗記しやすい形に必要な情報が整理されているため、自分専用まとめノートにそのまま貼り付ける形でも問題ないと思います。
STEP④ LEC「体系別短答過去問」を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
自分専用まとめノート①②を見ながら、LEC「体系別短答過去問」を解きます。
これを見ながら受験すれば合格できる!というまとめノートを目標に作ったはずですが、実際に過去問を解いてみると、解けない問題が出てくることがわかります。
問題を解く時は、正解不正解だけでなく必ず理由まで合っているかを確認しましょう。
短答試験の問題は言わば間違い探しです。枝ごとに間違いが一つでもあれば×、間違いが一つもなければ〇が正解です。
×の場合は、なんとなく間違ってる気がする…ではなく、根拠となる条文や判例と、どこが間違えているのか正しく言い直せる必要があります。
それでないと同じ論点の問題が出題されても違う表現の場合に次は間違えてしまいます。
(根拠となる条文の内容さえ浮かんでいれば、条文番号までは紐づいている必要ありません)
そうやて問題を解く中で気づいた点を踏まえて自分専用まとめノート①②をアップデートします。
書き漏れていた部分は追記し、理解が間違えていた部分やうまく整理されていなかった部分は修正していきます。
修正したまとめノート①②を見ながら解けなかった問題をやり直して、今度は正解にたどり着けるかを確認します。
STEP④として書きましたが、上四法については深堀り期までに自分専用まとめノート②(逐条軸)が完成していると思うので、できればSTEP①~③と並行して取り組みましょう。
STEP⑤ 短答基礎力完成講座「答練編」、短答実戦答練(科目別)を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
LEC「体系別短答過去問」と同様に、答練を使って自分専用まとめノート①②をアップデートします。
まずは深堀り期にスキップしたLEC「1年合格ベーシックコース」の短答基礎力完成講座「答練編」を解いてみます。
ここで「答練編」のテキストには解説冊子がついてくるので答練編の解説講義はスキップしてOKです。
次に、「1年合格ベーシックコース」に含まれる実戦答練を解いてみます。
実戦答練は、科目別に分かれた第1回~第6回と、全科目が含まれた総合編である第7回・第8回があります。
総合の第7回・第8回はSTEP⑦で使うのでここでは科目別の第6回までを使います。
各答練を解いた後、自分専用まとめノート①②をアップデートします。
ここもSTEP⑤として書きましたが、上四法についてはできればSTEP①~③と並行して取り組みましょう。
この後の暗記に必要な時間は個人差がありますが、目安としてSTEP⑤までを3月末までに終わらせたいところです。暗記に割く期間をしっかり確保してください。
STEP⑥ 自分専用まとめノート①②を暗記
あとはひたすら自分専用まとめノート①②を暗記します。
この期間はアウトプット(問題演習)は絶対にしません。試験直前にアウトプットに時間を割くのはもったいないからです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください♥
STEP⑦ 短答実戦答練(総合)、短答公開模試を受験
最後に本試験と同じ形式の模試で時間感覚を身に着けます。
LEC「1年合格ベーシックコース」には短答実戦答練(総合)2回分とLEC短答公開模試2回分が含まれているので計4回は本番と同形式で受験することができます。
公開模試は本試験の緊張感を味わうために校舎で受ける方もいますが、私は結局本試験の試験会場とは違うしな~と在宅受験でした。
また受験する時期は、LECで模試が行われる時期ではなく本試験の直前に受けました。
自分専用まとめノート①②を完璧に暗記して自信をもって合格点が取れる状態で臨みたかったためと、模試で身に着けた時間感覚を覚えたまま本試験を受けたかったからです。
期限までに解答を提出すれば受験生全体の中での順位を知ることができますが、短答試験は相対評価ではなく明確な合格基準があるため、順位は知る必要がないと考えました。
年始から短答試験本番までこれだけこなす時間が取れないです…優先度をつけるとしたらどこで調整すればいい?
堅実に合格を目指すならこれらのSTEP全て行ってほしいですが、しいて言うならSTEP⑤をスキップするかな!STEP④の過去問を解く作業と重複する部分が多いためです。STEP⑤は暗記期間を確保してそれまで(目安は3月末)にできるところまでして残りはスキップするのでいいと思います!
論文直前期:短答試験終了(5月中旬)~論文試験(7月初旬)
基礎固め期~短答試験直前期に整理した自分専用まとめノート①②を見ながら、論文基礎力完成講座「答練編」、論文合格答練、LEC「年度別論文過去問」の順に解いてみて、本試験に太刀打ちできるように知識が整理されているかを確認します。
あとはひたすら自分専用まとめノート①②を暗記します。
本試験直前には、論文直前答練、論文公開模試で本試験の時間配分を掴みます。
論文試験直前期に行う勉強
- 論文基礎力完成講座「答練編」を受講、論文合格答練、LEC「年度別論文過去問」を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
- 自分専用まとめノート①②を暗記
- 論文直前答練、LEC論文公開模試を受験
STEP① 論文基礎力完成講座「答練編」を受講、論文合格答練、LEC「年度別論文過去問」を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
自分専用まとめノート①②を見ながら、論文基礎力完成講座「答練編」を受講し、論文合格答練、LEC「年度別論文過去問」を解きます。
この順で解くことによって、基本的な問題から、徐々に難易度が上がる形で題意把握・論点抽出・答案構成に慣れることができます。
短答基礎力完成講座の「答練編」の時とは異なり、論文基礎力完成講座の「答練編」は解説講義もスキップせずにしっかり聞きましょう。
短答試験とは異なり、論点抽出の観点、解答の「型」を身に着けるためには解答冊子を読むだけでは十分ではないからです。
基礎固め期~短答試験直前期に整理した自分専用まとめノート①②は主に短答試験の問題を解けるように整理しているため、論文試験の問題を解けるようになるためには違う観点での整理が必要になってくることを実感すると思います。
具体的には条文に出てくる言葉の定義や判例の射程などを問題文のキーワードから関連付けて引き出せるような整理の仕方が必要になります。
そこで、その観点を踏まえて自分専用まとめノート①②をアップデートします。
この後の暗記に必要な時間は個人差がありますが、目安としてSTEP①を試験の3週間前までに終わらせたいところです。暗記に割く期間をしっかり確保してください。
STEP② 自分専用まとめノート①②を暗記
あとはひたすら自分専用まとめノート①②を暗記します。
短答試験と同様、この期間はアウトプット(問題演習)は絶対にしません。試験直前にアウトプットに時間を割くのはもったいないからです。
STEP③ 論文直前答練、論文公開模試を受験
最後に本試験と同じ形式の模試で時間感覚を身に着けます。
LEC「1年合格ベーシックコース」には論文直前答練(特実2回分、意1回分、商1回分)とLEC論文公開模試(特実・意・商各2回分)が含まれているので各科目3回分(特実は+1回)は本番と同形式で受験することができます。
答練は解答を提出することで添削を受けることができますが、私は必ずしも添削を受ける必要はないと考えています。
論文基礎力完成講座の内容をしっかり理解できるレベルになっていればどこが加点ポイント・減点ポイントになるかは解説を読めば理解できるようになるからです。
一方で、もっと基本的な部分(字の読みやすさや自分の表現の癖、解答の分量など)は客観的に見てもらわないと気づけないところもあるので、私は時間を計って取り組んだ各科目1回分についてのみ添削を受けました。
2週間程度で添削結果がマイページにアップロードされるので比較的直前に提出してもフィードバックを受けることができます。
論文模試も短答模試と同じく、LECで模試が行われる時期ではなく本試験の直前に受けました。
短答試験が終わってから論文試験本番までは短いから、これだけこなす時間が取れないです…優先度をつけるとしたらどこで調整すればいい?
堅実に合格を目指すならこれらのSTEP全て行ってほしいですが、しいて言うならSTEP①の論文合格答練をスキップするかな!解説講義もなく、本試験より易しい内容なので。
口述直前期:論文試験終了(7月初旬)~口述試験(10月中旬)
基礎固め期~論文試験直前期に整理した自分専用まとめノート①②を見ながら、LEC「口述アドヴァンステキスト」を解いてみて、本試験に太刀打ちできるように知識が整理されているかを確認します。
あとはひたすら自分専用まとめノート①②を暗記します。
本試験直前には、LEC・TACの口述模試で本試験の感覚を掴みます。
口述試験直前期に行う勉強
- 自分専用まとめノート①②を読んで復習
- LEC「口述アドヴァンステキスト」を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
- 自分専用まとめノート①②を暗記
- LEC・TACの口述模試を受験
STEP①自分専用まとめノート①②を読んで復習
論文試験終了から少し勉強を休む方が多いと思うので、まずは論文試験までに身に着けた知識を呼び起こすために、自分専用まとめノート①②を読み直します。
STEP② LEC「口述アドヴァンステキスト」を解いて自分専用まとめノート①②をアップデート
自分専用まとめノート①②を見ながら、LEC「口述アドヴァンステキスト」を解きます。
基礎固め期~論文試験直前期に整理した自分専用まとめノート①②は主に短答・論文試験の問題を解けるように整理しているため、口述試験の問題を解けるようになるためには違う観点での整理が必要になってくることを実感すると思います。
具体的には条文の趣旨や、言葉の定義を簡潔に答えるため整理の仕方が必要になります。
そこでその観点を踏まえて自分専用まとめノート①②をアップデートします。
STEP③ 自分専用まとめノート①②を暗記
あとはひたすら自分専用まとめノート①②を暗記します。
短答試験・論文試験と同様、この期間はアウトプット(問題演習)は絶対にしません。試験直前にアウトプットに時間を割くのはもったいないからです。
STEP④ LEC・TACの口述模試を受験
最後に本試験と同じ形式の模試で感覚を身に着けます。
弁理士試験の最終関門である口述試験は、短答試験・論文試験とは異なり、単に知識だけでなく、
- 試験官の質問の意図を正しく把握し、即座に無駄のない回答をすることができるか
- 平常心をキープすることができるか
といった力が必要になります。
そのため、一人で十分対策することは難しく場数を踏むことが大切だと考えます。
私もLECとTACの模試を両方受けました。
まさか合格してるなんて思わなくて、論文試験合格発表まで口述試験対策してなかった…この計画に乗れない!
▼そんな方はこちらの記事をご覧ください
LEC「1年合格ベーシックコース」を使う弁理士試験合格までの具体的な計画まとめ
勉強開始から最後の口述試験までの期間を5つに分けて、LEC「1年合格ベーシックコース」を最大限活用する超具体的な勉強法を紹介しました。
この記事で紹介した講義・教材に含まれる情報を漏れなく正しく理解して暗記すれば、他の講義・教材に手を出さなくても合格できると自信をもっておすすめできます!!
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